技術のチカラで世界を作る KURAKI

KURAKIの高品質ワンパスホーニング

高精度位置決めや高精度中ぐり主軸技術など、KURAKIが誇る数々の工作機械開発技術を生かして誕生したKIPシリーズ。たった1回のツールアクションで、φ1~50mmの小径精密研削を可能にしたワンパスホーニングの画期的技術が、加工工程の短縮、ワークの加工バリエーション拡大に大きく貢献します。

精密研削を飛躍的に効率化するワンパス加工

ワンパスホーニングは、ワーク内径にツールを1回通すだけで高精度研削が行なえる画期的な加工法です。専用の電着砥石に回転切り込み運動と微振動を同時に与えながら、上下に1往復することで、粗研削から仕上げホーニング、鏡面加工までが1台で可能です。従来のホーニングに比べ、加工時間が圧倒的に短く、タクトタイムも一定なので、生産ラインの効率化と安定化が実現できます。

微振動により、効果的に切屑の排出ができ、目詰まりやワークへのキズの発生を防止します。さらに、研削剤の供給もスムーズなり、ワークと砥石の温度上昇を抑えることができます。

自社設計による高精度の専用ツール

KIPシリーズ専用に開発されたダイヤモンド/CBNツールは、お客様の加工内容に合わせて経験豊かな技術者が設計・管理を行ないます。砥粒は再電着により何度も再生でき、コストパフォーマンスも良好。高い砥粒保持強度で高硬度の焼入れ鋼も、加工条件によりワンパスで約φ0.1mmの取代除去が可能です。面倒な工具径調整も圧倒的に容易にしました。

主軸ユニット先端は、高精度なコレットチャックを採用し、ツール交換による繰り返し精度を高めました。オプションで自動工具拡張装置、ATCを付加すれば、さらなる自動化も可能です。

多種多様なワーク素材、加工形状にも対応

ワンパスホーニングでは、振動幅と振動回数の設定により、研削代の多いワークの重研削が可能です。また、切屑が短く切断されるので目詰まりしやすいアルミ、ステンレスなど軟質・難加工素材にも対応。主軸の回転と振動は別々に駆動できるので、送りと縦振動での磨き加工なども可能です。(KIP-50、KIP-200は除く)

  • 加工可能な素材例
    鋳鉄、鋼材(焼入れ鋼)、ステンレス、アルミニウム合金、銅合金、超硬、セラミックス他
  • 加工形状例
    キー溝、貫通穴を持つ穴、異形状
業種 自動車 油圧機器 セラミック
品名 インジェクター 歯車 スリーブ バルブボディ スリーブ/ブッシュ
形状 インジェクター 歯車 スリーブ スリーブ スリーブ
寸法 φ6×23mm φ16×20mm φ10×65mm φ18×50mm φ2.5×12mm
材質 SUS440C SCM220 アルミ FCD500 セラミックス
加工工程 3 3 2 2 4
加工時間 18sec 12sec 12sec 30sec 18sec
加工精度 真円度 0.2μm 0.3μm 0.5μm 0.6μm 1.0μm
円筒度 0.4μm 0.5μm 1.5μm 2.0μm 1.0μm
面粗度 Rz 0.2μm Rz 0.5μm Ra 0.7μm Rmax 1.5μm Rmax 1.5μm
加工取代 30μm 80μm 50μm 30μm 10μm
機種 KIP-50 KIP-300 KIP-300 KIP-300 KIP-50

注記:上記の数値は、一定の条件下で加工したものです。